ハコムス宝くじライブ第4弾 密着取材


ハコムスの歴史と我妻桃実

文・写真:ふっきー

■ハコムス宝くじライブ

 2017年9月30日(土) AKIBAカルチャーズ劇場にて開催された『ハコムス宝くじライブ第4弾』、ハコイリ♡ムスメ様の活動を丸一日密着取材してきました。会場入りの様子や、リハーサル、本番直前のバックヤードの様子も見学してきましたので、その様子をお届けします。

 ハコムス宝くじライブとは、欲しい賞のくじを1口500円で購入し、抽選会にて見事当選すれば、垂涎のお宝賞品を得られるというものです。賞品はライブのセットリスト・衣装等を丸々プロデュースしたい!(ハコイリ賞)、ハコムスを密着取材したい!(ムスメ賞)、レコーディングを見学したい!(♡賞)、新カバー曲を決めたい!(特賞)、目線くれ!(ロックオン賞)、手紙くれっ!(箱文賞)、ビデオレターくれ!(ハコくえすちょん賞)、推しメンボイスの目覚ましくれっ!(はこむすといっ賞)ライブ最優先入場させろ!(ハコムスファーストクラス賞)等々、ありとあらゆるアイドルファンの欲望を宝くじの賞品として叶えてくれる企画なのです。

 宝くじライブも今回で4回目。新しく追加された賞は、ジュークボックス賞(好きなメンバーが好きな曲をレコーディングしCDにしてプレゼントしてくれる賞)、ハコーディネート賞で(ハコムス野外音楽会のメンバー衣装を完全プロデュースできる賞)。

 そして、今回ムスメ賞に当選した3名(ぴんちゃん氏、つきりん氏、私)は、宝くじライブの当日、ハコイリ♡ムスメ様を丸一日密着取材できる事となったのです。

 「またお前らかっ!」という声が聞こえてきそう・・・

 このムスメ賞、つきりんさんは前々回の当選者、ぴんちゃんさんと私は前回からの連続当選という事で、全員がこの賞リピーターという・・・。

 ちなみに私は第1回~第4回まで毎回参加していますが、他の賞は購入しても当たったことは無く、ムスメ賞しか当たった事がありません。そのため私の中では「宝くじライブ=取材できるライブ」みたいになっています。当たっているだけ有難い事ですし、こればかりは巡り合わせ(と宝くじを何口購入するかというお財布との相談)かなと思います。
 今回はその宝くじライブの在り方についても少し考えさせられる内容の事がありました。

■メンバー会場入り

 取材班3名はメンバーより先に会場入りし、AKIBAカルチャーズ劇場のプレスの腕章を装着。
 メンバー会場入りの決定的瞬間を収めるため、今回は、劇場正面側の関係者用の階段下で待機していました(前回は裏手側の階段の踊り場でカメラを構え身を潜めていたため、スクープでも狙っている週刊文なんとかの記者を連想し色々と辛さがありました・・・)。

〈取材班に苦笑い気味のリーダー我妻桃実〉

 だがしかし、会場入りの自然な表情を撮影してみたいとは思っても、取材班がカメラを構え階段下で待ち構えている事はメンバーにも通達済みであり、さらには抽選会でムスメ賞当選者3名の顔も完全に割れてしまっているという状態である。

 「あー、はいはい、いますねー」、みたいな感じの会場入りの様子でした。

〈冷静沈着に会場入りする小6戸羽望実〉

〈宝くじライブに挑むメンバー達の後姿〉


 なお、星さんは学校行事の都合により遅れる事となったため、会場入りの姿を見る事は出来ませんでした。

■バックヤード(リハーサル前)

 本来は取材の時間だったのですが、プロデューサー様から「星が学校行事で遅れる事になったので、取材は特典会の後とさせて貰ってもよろしいでしょうか?」という申し出があり、 ちょ 終演後は9月末が有効期限の特典券を消化しに次の現場へ... 快く受け入れその間バックヤードで待機する事となりました。

 バックヤードでは、我妻さんが今回のロックオン賞に当選された方のタスキにどう書くか思案中。そう、ロックオン賞に当選した方は、超絶目立つ事この上ない推しメン手製のタスキを肩に書けて、カルチャーズ劇場前方の座席に座る事になります。撮影可能曲のライブ中は、メンバーがそのタスキを目印に当選者をロックオン、レス送りまくり状態となるのです。たくさんある賞品の中でも、個人的にこの賞が最も面白い発想の賞品だなと思います。

〈タスキの文言を思案中の我妻リーダー〉

〈ダンボール切れ端にしたためられた恋〉


 思案中の我妻さんの元へ戸羽望実さんが歩み寄り、「恋」って漢字でどう書くの?と話しかけていました。あぁもしかしてのんちゃんは今恋わずらいなのかしら?等と思って見ていたところ、どうやらジュークボックス賞のCD盤面にリクエストの曲名を書き入れる際、「恋」という漢字が分からなくて質問に来たみたいでした。かわいいっ。
 ぽにょリーダーがダンボールの切れ端に「恋」と書いて教えてあげていたのが微笑ましかったです。

 戸羽さんは、その大人びた風貌と落ち着いた様子からとても小学生には見えないのですが、こういうところや舞台裏でメンバーと無邪気にじゃれあったりしているところを目にすると、ちゃんと普通に小学生なんだとなんだかとても安心してしまいます。
 文科省の学習指導要領によると「恋」という字は中学生になってから習うようで(「愛」という字は小4で習うというのに!)、小6の子が「恋」を書けないのは無理もない事と言えます。最近では「尊い」という漢字を習ったとツイッターで報告していました。のんちゃん尊い。

〈学校で「尊い」という漢字を習った事を報告する尊い戸羽望実〉



■リハーサル

 続いてリハーサルの様子を見学。本番で披露する曲順にリハーサルが行われ、そこではフォーメーションや振り付けの確認が行われます。マイクの返しの調整や照明の当て方等の確認も行われているようです。1曲終わる毎に曲を止め、鈴木プロデューサーが、全体的に気になる点等を指摘し、我妻さんを中心に確認作業を行うのが基本スタイルのようです。

〈メンバーの動きに目を光らせる鈴木P〉

 前回と異なる点といえば、以前はここに神岡実希さんがいたという事。神岡さんは、曲が終わるや否やフォーメーションや振り付けの問題点をテキパキと強い口調で指摘していました。その圧倒的存在感から、本来小柄なはずの彼女がとてつもなく大きく見えたものでした。
 今回はあの「神おこ」的張り詰めた緊張感は無く、今日のリハーサルは平穏無事にまったりと終えるのだろうなと思いました。この時点では・・・。

〈リハーサルを行うメンバー〉

〈4期生 寺島 和花〉

〈4期生 戸羽 望実〉

〈4期生 塩野 虹〉

 宝くじライブのセットリストはファンの方が決める事になります。セットリストの中でもよく歌っている曲であれば確認は簡単に終わるものの、あまり歌ったことの無い曲であると少し時間をかけて行う事になるようです。

〈3期生 星 里奈〉

〈3期生 吉田 万葉〉

〈3期生 井上 姫月〉

 リハーサルは順調に進行し、本ライブの終盤で歌う事になる「ありがとう!おともだち。」の確認も行われました。この曲のリハーサルを見た時の率直な感想は、直前のリハーサルであるのに一体何を確認しようとしているのかよくわからないというものでした。それぞれ曲中の移動場所が頭に入っていないようで動けておらず、自信の無い不安な気持ちがそのまま表情に出てしまっている。個々がそうであるため全体のフォーメーションもどう見せたいのか分かりませんでした。これが本番直前のリハーサルなのか、この状態でステージに上がってよいものなのか、そういった疑問を抱きました。

 そして、リハーサルにして、この日一番の、大きな山を向かえる事となる・・・

〈1期生 我妻 桃実〉

 曲が終わった瞬間、我妻さんが「何あれ、やばくない、やばいよ、練習でやった曲だし・・・」。
とにかく「やばい」を連呼し、動揺を隠せない我妻さんの様子が窺える。鈴木プロデューサーからの指導も入りこの曲の修正にとりかかりはするものの・・・

 次第に感情を抑えきれなくなった我妻さんが、涙を浮かべながら、後輩たちに向けて胸に秘めていたであろう想いを語り始めました。それは先輩アイドルの曲をカバーしてきたこれまでのハコムス、そしてこれからのハコムスの活動の根幹に関わる内容でもありました。

──(全てを聞き取れたわけではなく、正確性に欠ける部分はあるかもしれませんが、我妻さんが自分の言葉で語った内容を、極力そのままの形となるように書かせて頂きます)

 「やりたくない曲だからさ・・・やりたくないよ!この曲ほんとは!だってハコムスはやっちゃいけないんじゃないかって。ほんとに凄く大切にされてる曲でさ、今回セットリストに入ってるのはどうなのかなと思ったんだけど、ハコムスが歌う「ありがとう!おともだち。」を聴きたいっていう人の声があるからセットリストに入ってるわけで、この曲は思い出がある曲だけど、ハコムスがやってるカバーの曲ってどの曲も、色んなファンの人達の想いがあって・・・」

──静まり返ったカルチャーズ劇場に、我妻さんの声と僅かに聞こえる空調の音だけが静かに響く

〈「ありがとう!おともだち。」リハ後のメンバー達〉

 「だからほんとはハコムスにカバーされたくないんだけど、ハコムスがやってるんだよなって曲いっぱいあると思うのよ。だから歌詞とかも・・・・、フォーメーションとか振り付けとか、ハコムスで付けた振りはハコムスの勝手だけど、元々のものが好きだった人達に対して、悪い印象にならないように、私達はカバーしなきゃいけないのに、これだと私は凄いやる気にならないというか、やるには申し訳ないよ。なんだったらほんとは他の曲に変えたいくらい。」

 「もうちょっとみんなはカバーをしてるっていうかカバーをやらせて貰ってるっていう風にしないと、いつまでたっても、ほんとに、認めて貰えないと思うよ。」


──そして話しはいつか来るであろう卒業についてや、演者からは触れ辛いと思われる宝くじライブのファンの金銭面についても及ぶ

〈涙を浮かべ思いの丈を語る我妻桃実〉

 「私・・・辞めるからさ、そのうちハコムスって、絶対。そのうち辞める時がくるけど、今はほんとに辞めるのとか考えられないくらい、みんなの事不安なのよ。私がもし抜けたら誰が仕切るのって、そんな感じじゃない。だからほんとにみんなには、ステージに立つ責任を持って欲しい。」

 「凄いファンの人達って、やっぱりストレスだと思うのよ、このハコムス宝くじって。自分の大切なお金なんだよ。
 凄い多分お金を払って来てくれてる人もいるのに、それだけ期待されてるのに、楽しみにされてるのに、このままだとね、出ない方がいいんじゃないかってくらいだと思うから・・・。」
 「いろんな事を考えてステージに立って下さい。今、そういう事をするところなんだって思って、ステージに立って下さい。このまんまじゃほんとに、お遊戯と変わらないから。」

 初期メンバーである我妻さんは、カバー曲を歌わせて貰いステージに立てる有難さや、初めてオリジナル曲を貰えた喜びを、身をもって体験された事と思います。それに対し、多くのカバー曲・オリジナル曲をレパートリーとして持つグループに加入し、短期間で多くの楽曲を覚えなければいけない状況に置かれたメンバーでは、意識の差が生じたとしても仕方のない事かもしれません。

 限られた時間で覚えなければいけない事情はあるにせよ、他アーティストの曲でステージに立つ以上、アーティストへのリスペクトの気持ちを忘れず、一定の完成度で仕上げなければならないのは至極当然の事と思います。Berryz工房の曲で満足のいくパフォーマンスが出来ていない状況に、我妻さんも堪えきれなくなったようでした。

 我妻さんから後輩メンバーへ贈られた言葉は、一体どれだけ心に響いたのでしょうか。

 この後、中断していたリハーサルも再開され、重い雰囲気のまま、最後の曲までリハーサルが行われました。


■バックヤード(本番直前)

 重い空気になってしまいすいません、プロデューサーからそのような言葉が聞かれる程、リハーサル終盤は暗い雰囲気となってしまいました。しかし時は待ってはくれません。既にハコムスのステージを待つファンの皆様も入場済みです。本番直前のバックヤードでは、歌や振り付けの最終確認、MC内容の確認、リボン等の衣装の確認、メイクのチェック等、慌しい様子でした。

〈振り付け確認中 寺島・戸羽〉

〈ギリギリまで慌しいハコムスメンバー〉

〈余裕で目線をくれる我妻リーダー〉

 そして、いよいよ本番直前、我妻さんが中心となり恒例の円陣が組まれる。

〈円陣を組むハコムスメンバー〉

 ハコムスの事、楽しみにして来てくださった方しかいらしゃらないので、皆さんと、最後に有難うという気持ちをちゃんと込めながら、楽しい時間をみんなで作っていきましょう!!!

 せーの、せーで、
「イエス!イエス!私たち!ハ・コ・イ・リ・ム・ス・メ!
ハキハキと!声だして!一生懸命!リズムにのって!無理をせず!好かれる!メンバー!
せーの、ハコムスファイト! 宜しくお願いしまーす!

腐ってもー アイドルー!、ハッピー ライフ!、笑うな 笑え!、パーフェクト り!
君のハートに レボリューション!!!
宜しくお願いします!」

 ようやく何て言ってるか分かったような気がします...(間違っていたらすいません)。実際に聞くととても早口で、謎の呪文みたいな雰囲気を醸し出しているのですが、掛け声に入れるフレーズ等は過去にメンバーから円陣のここはこうしよう等の発案があり、いつしか定着したものだと思われます。

 ステージに立つ際の心構えとして、それぞれのフレーズにもそれなりに込められた意味があり、今の体制となっても脈々と受け継がれているものであると私は受け止めています。野外音楽会等の場で本番直前に耳を澄ませば、円陣の際の掛け声が聞こえてくる事があるかもしれません。


■宝くじライブ本編

 1曲目は中山美穂さんの4thシングル『色・ホワイトブレンド(1986年/作詞・作曲:竹内まりや)』。2017 年春公演の曲、4期生が加入して初めての公演の1曲目に披露され、ハコムス第4章の幕開けとなった曲です。4期生もこの曲を歌うと、加入した頃の事を思い出すと語っていました(懐古するには早すぎる)。タータンチェックの秋冬衣装、4期生がこの衣装を身に着けるのは初めての事となります。

 2曲目はハコイリ♡ムスメのオリジナル曲『真夏の恋のファンファーレ(2017年/作詞:細身のシャイボーイ:作曲:西岡 和哉)』。「VIVA!トロピカル・サマーウォーズ」と共に、2017年夏の3周年記念公演で披露された夏のオリジナル曲。このライブ時点では最も新しいハコムスのオリジナル曲です。
 MCパートでは、メンバーそれぞれの自己紹介の後、ハコイリ賞(当選者:のいずさん)についての説明がなされる。ハコイリ賞は宝くじライブを丸々プロデュースする権利を得られ、セットリスト(8曲)、衣装、トークテーマを決める事ができる非常に魅力的な賞です。

 今回のセットリストのテーマは「ハコムスの歴史」であり、2017年~活動を開始した2014年のうち、各年代で歌った曲から2曲ずつ遡って披露する事で、ハコムスの歴史を辿るという構成です。
 ムスメ賞の説明もあり、密着取材の御三方は素敵な事を書いて下さるんでしょうねーみたいないじりもされハードルを上げられる。

 また、今回からの2つの新しい賞、ハコーディネート賞(9/24(日)野外音楽会の衣装を決める権利。1部オールディーズ、2部ゴシックロリータ)、ジュークボックス賞(好きなメンバーが好きな曲をレコーディングしCDにしてもらえる権利)の紹介もありました。
 ジュークボックス賞では、星さんと戸羽さんが歌った曲について話していました。ツイート等を参考にすると、メンバーがこの賞でレコーディングした曲は下記のようです(多分)。バスツアーの際、当選者の方に少し聞かせて頂く機会がありましたが、きっちりとレコーディングしており、そのクオリティの高さに驚きました。そして皆様の選曲のセンス良い!きっとそれぞれ思い入れのある曲を、歌って頂いたのでしょう。

     我妻 : ラブリー/小沢健二
     星  : My Days for You/真野恵里菜
     吉田 : 渚のバルコニー/松田聖子
     井上 : 美少女心理/℃-ute
     寺島 : きっかけ/乃木坂46
     塩野 : ハート型ウイルス/AKB48
     戸羽 : アンコールの恋/私立恵比寿中学

 3曲目はアイドリング!!!のデビュー曲『ガンバレ乙女(笑)(2007年/アイドリング!!!/作詞:谷藤律子、長澤智則、酒井健作、JIN 作曲:櫻井真一)』。2016年夏公演のカバー曲です。
 ハコムスの歴史を辿る本公演、4期生にとってこの曲以降に歌う曲は、4期加入前から歌われていたカバー曲になります。バックヤードでは、寺島・戸羽コンビがこの楽曲の振り付けの最終確認を何度も行っていました。

 4曲目は渡辺美奈代さんの6thシングル『ガールズ・オン・ザ・ルーフ(1987年/作詞・作曲: 遠藤京子)』。おニャン子クラブ解散後の第1作目で作家陣を変更し挑んだ曲。2016年秋・冬曲になりますが、美奈代さんと言えばこの夏21年ぶりに新曲を発表し、今もなお精力的に活動されています。ハコムスもこの劇場で共演させて頂いた事があります。今回はこの曲と5曲目が撮影可能曲であり、ロックオン賞の対象曲です。
  そして「のいず」さんからのトークテーマに沿ってトークが行われる。

寺島「ミュージックビデオを作ってみたい。4期はやった事が無いのでやってみたい。」
塩野「関東を制覇したい。東京・埼玉・千葉・神奈川とかライブをして、知名度を上げたい。」
戸羽「料理が得意なのでファンの皆さんと料理を作りたいなと思います。」
吉田「皆でスイーツとか食べに行きたい。」
井上「海外に行ってみたい。ライブ会場とかちっちゃくてもいいから海外でやってみたい。」
「バスツアーで日本の風情溢れるゆったり出来る場所に皆さんと行きたい。」
我妻「ハコムス野外音楽会の番外編みたいな感じで船上ライブをやりたい。」

 5曲目はおニャン子クラブの『アンブレラ・エンジェル(1986年/作詞:秋元康 作曲:山川恵津子)』。通算2枚目のアルバム『夢カタログ』収録曲でほぼ高井麻巳子さんメインの曲。2015年夏公演のカバー曲で、カバー時はスタンドマイクを使用し、実際に傘をダンスに取り入れたパフォーマンスを行うのが特徴的。ここからの曲は3期生が加入する前から歌っていたカバー曲となります。

 6曲目はおニャン子クラブの3rdシングル『じゃあね(1986年/作詞:秋元康 作曲:高橋研)』
中島美春さんの卒業時の曲でその後卒業ソングの定番となった曲。2015年秋・冬曲。ハコムスでも卒業ソングのイメージが強く、ハコには収まりきらなかったレジェンドメンバー内山珠希卒業公演の劇団ハコムス・本編ラストで歌われ、マイクを置いて去っていった曲。
 今回、星さんがセンターにきたり歌割りも目立ちましたが、彼女もまた10月のバスツアー後、受験勉強のためハコムスの活動も休業期間に入ります。
7曲目はBerryz工房の『ありがとう!おともだち。(2005年/作詞・作曲:つんく)』。ミニアルバムとして発売された「スッペシャル!ベストミニ~2.5枚目の彼~」に唯一新曲で収録された曲。2014 秋・冬公演でのカバー曲となります。直前のリハーサルでは色々あった曲なのですが、そういった事は特段感じさせないステージでした。

8曲目はribbonの12枚目のシングル『Be My Diamond!(1993年/作詞:原真弓、作曲:楠瀬誠志郎)』。2014 秋・冬公演でのカバー曲です。今日の出演者で唯一当時を知るメンバー我妻さんは、2014年の当時の事を色々と思い出すと話していました。
ここまでの8曲で、ハコイリ賞に当選した「のいず」さん考案のセットリストは終了(歴史を遡っていくセトリ大変良かったです。有難う御座いました)。

本公演のラストはribbonの1stシングル 『リトル☆デイト(1989年/作詞:三浦徳子、作曲:後藤次利)』。新カバー曲を決定できる特賞に当選された「たつやん」さんの選曲です。
 選曲理由は、「80年代、90年代のアイドルソングを知らない世代でも自分が知っていた数少ない曲の一つで、ハコムスが始めてribbonのカバーをした頃、いつか歌って欲しいと思っていた曲」との事。「らんま1/2 熱闘編」のオープニングテーマとして起用された事で知っている方も多いようです。
 大人っぽい曲でありましたが上手く表現できていたのではないかと思います。いずれは正式なカバー曲に加わる事になるのでしょう。
 
 こうして本日のライブの曲は全て終了し、第4回ハコムス宝くじは幕を閉じました。


■宝くじ賞品の贈呈式

 箱文賞ハコくえすちょん賞はこむすといっ賞などの当選者には、メンバーから直々に賞品が送られました。唯一無二の貴重なお宝賞品を手渡され、とても幸せそうにされていた方々の後姿です。


■取材レポート

 ライブおよび特典会終了後、楽屋にて取材を行わせて頂きました。一人15分の持ち時間内で、好きな事を質問して良いというもので、質問内容は無難なものにしました。


塩野「皆さんと一緒にやりたいのはドッジボールとあとリレーをやりたいです。自分が得意な競技は長距離走です。私は長距離の方が得意です。」

寺島「ファンの皆さんとやりたいスポーツは大縄跳びです。」
我妻「あーやったことあるわー」(※第2回バスツアーの時)
寺島「私は壊滅的にスポーツが出来なくて唯一得意なのはバレーボールくらい。少しだけ部活でやってたので。」

戸羽「ツイッターでも言ってるのですが、バスケットボールが得意です。皆さんとバスケットボールやってみたいのですが、でも背の高さでは負けちゃうので。でもボールを使った競技がやりたいです。」

井上「ファンの方とやってみたいのはバトミントンなんですけど、あのバトミントンっていっても、一人一人じゃなくて、半分にわけてチーム戦で、みんなもうやるって感じ。」

井上「そう何人もいるの。」
一同「多い!多い!」
井上「私スポーツ得意じゃなくて、全部得意じゃなくて、何も得意なものが無くて、唯一できるってのも無くて...」
メンバー「短距離は?」
井上「できない。」
メンバー「縄跳びは?」」
井上「できない。」
井上「でもバトミントンは少しクラブでやっててー、だからできるかなーって」

吉田「私は、小5からどんどん走るのが好きになって、シャトルランってわかります?20メートルとかを永遠と走ってどーんどーんどーんって間に合うまで、あれが凄い大好きで。」
一同「えっー!(信じられないという悲鳴のような声があがる)」
吉田「記録が伸びる度にハイテンションになって、マラソンとかっていうよりは地道なやつ、ちっちゃい時は短距離派だったんですけど、シャトルランが好きになったのでみんなで走りたいですね。」

「私は、戸羽ちゃん程得意かはわからないですけれど、一応ちょっとの期間だけバスケ部やってたので、得意ではないと思うんですけどバスケは好きなので、こうチームでやる事がバスケの意味を成すので、チームでやるのは素敵だなと思います。ファンの人とやりたいのは、ちっちゃい子みたいな事いっちゃうんですけど、「どろけい」とかやってみたいですね。」 

我妻「水泳が最近出来るようになって、タイムがどんどん上がるんですよ。まあ今年水泳終わっちゃったんでバスツアーではやらないんですけど。高校に入って水泳の成績が凄く良くなったのと、後はラジオ体操が凄い綺麗にできるようになった。ラジオ体操褒められるタイプでラジオ体操が好きなんですけど。運動神経はまあまあ。後は長距離も私は好きで、段々走ってると楽しくなってくるんだよね。笑いながら走ってたら気持ち悪いって言われだんだけど。
 バスツアーはどの競技をやっても皆さん熱く燃えるっていうのは前回で知ったから、何やっても多分凄く楽しいんじゃないかって思うけど。何がいいかなー、野球とかソフトボールとかチームプレイが出来るようなの。ドッジボールは痛いのでー、痛くないようなチームプレイができるようなのが出来たらいいなって思います。」

  ※10月のバスツアーで実際に行われたのは、
   ラジオ体操、綱引き、ポートボール、アームレスリング、リレーでした。

戸羽「4月に加入してからもう5ヶ月経ったんだなっていうのが凄く早く感じて、ハコムスに入ってから凄く充実してるなあって感じるのと、あと4月から歌がちょっとだけ上手くなったかなって思ったりとか、声をだせるようになったなと思います。みんなとレッスンする機会が少ないから、今頑張ってるんですけどこれからも頑張っていきたいと思います。」

寺島「辛かったことは、レッスンとかで出来ないな事が多くて、振りがわからないとか細かいところが出来てないとかで結構怒られて辛いなって思ったりしたことがあるんですけど、ライブとかで注意された事をやるとファンの皆さんも上手だったねとか言ってくれて、そういうのが凄くうれしいです。成長した事は、ちょっと最初より笑顔が出来るようになった事。結構緊張しちゃってたんですけど、最近は直前とかでは緊張するんですけど、ステージに立つと楽しくなって、ちょっとずつ笑顔ができるようになってきたかなって思います。」

塩野「私は、位置を覚えるのが一番大変だったかなと思います。立ち位置が覚えられなかったりとか振りを覚えられなかったりとか、覚えるのが苦手だからそこをもっと伸ばしていきたくて。入ってきてから出来るようになったことは、なんだろなー、ほんの少しだけ、早く位置を覚えられるようになった事です。辛かった事はですね、結構、歌の歌詞とかが入ってこなかったりとかダンスが入ってこなかったりとかが多くて、だからそのえっーと、練習を多分してなかったからほんとにもっともっと練習しなきゃいけないなって思ってるし、この間も練習しないで怒られちゃった事があったから、それをもっとしっかり練習して頑張りたいと思います。」

ここで我妻さん・鈴木プロデューサから突込みが入る。

我妻「LEE先生に3回連続くらいで怒られてるもんね。」
鈴木P「塩野さんはこの間ボイトレの時に『なんでやってこなかったの?』ってLEE先生に聞かれたら、『ちょっとめんどくさくて』って答えてて(笑)」

我妻「そう、それを正直に言っちゃうのが凄い。同じような感じでやってこなくて出来なくて怒られたっていうのをボイトレで3回連続くらいでやってるんですよ(笑)」
塩野「ちゃんと練習します・・・」
我妻「あと空返事が凄く多い。」
一同「多い!めっちゃ多い!そうそう!」
我妻「一番顕著にでるのがボイトレなんですけど、LEE先生が発声の練習とかこうこうこうしてって、みんなに対して注意するときでも、虹が一番元気に返事するんですよ、『はい!はい!はい!』って。この子ほんとに分かってるのかなって思って、ためしに『虹、意味分かる?』って聞いたら、『わからないです』って絶対言うんですよ。最近、空返事が凄く多くって、わざと虹にいっぱい注意するんです。一割くらいしか伝わってないんですけど、でもそれが凄く楽しいです。」

※なーちゃんおねむのお知らせ
 駄目出しを受けてしまった塩野虹さんですがおねむのお知らせです。取材が始まり数分もたたないうちから、どうも塩野さんは物凄く眠たそうで、目は何とか開いているものの、意識が飛んでしまってるのではないかと思われる状態がしばしば見受けられました。取材が特典会の後になってしまい時間も遅くなったためお疲れだったようです。
 このあと定期的に鈴木Pや我妻さんから、『虹起きてるー?』『塩野寝るなー』『塩野起きろー』といった突込みが入る事となりましたが、突っ込まれようが なーは寝てなんかないです みたいな顔をしているところが妙に大物感ありとても可愛かったです。こういうとこかっ。


塩野「私立恵比寿中学さんと『サドンデス』っていう曲を踊りたいなって思って。あれは一番盛り上がる曲だと思うのですけど、セリフの所とかあるんですけど一緒に混ざってやってみたいなって思います。ダンスバトルみたいのがあって、振りはなんかこういう感じ(実際にやってくれる)すごい元気な曲で、センターを奪うっていうやりとりなんですけどそれをやってみたいです。」

寺島「私も、私立恵比寿中学さんなんですけど、やりたい曲は『仮契約のシンデレラ』という歌があるんですけど、それも結構女の子らしい曲で凄い可愛くて、ライブを前に見させて頂いたんですけど、凄い楽しそうだなって思ったので、一緒にやってみたいなって思いました。」

戸羽「Task have Funさんの『3WD』を一緒に踊ってみたいなって思いました。決めポーズが凄いかっこ良かったり、音楽も、曲調とかもいいなって思ったので一緒にやってみたいなって思いました。」

井上「私は、夢見るアドレセンスさんの『くらっちゅサマー』を踊ってみたいなって思いました。昔から好きだったんですけど、ハコムスと夢アドさんみんなでこうやったらめっちゃ楽しくてーふふっ(めっちゃ笑顔)」
我妻「楽しくてーってやったみたいに言うけどやってないですよね。」
井上「絶対楽しいと思うからー、やりたいなって思います。」

吉田「私は、アイドルさんあんまり分かんないんですけど、さんみゅ~さんとまたコラボしたいです。最近あんまり会う機会もちょっと減っちゃったりしてるので、またコラボできたらいいなって思います。やるとしたらハコムスの曲、今度やるオリジナル曲とか結構雰囲気が可愛い曲なので、一緒にできたりしたら凄い雰囲気がファーってなるかなって思います。」

「私は贅沢な事言っちゃうかもしれないんですけど、おニャン子クラブさんとかコラボさせて頂いて、私達がカバーさせて頂いているような先輩方の曲が大好きなので、カバーしている先輩方と何かコラボできたらいいなって思いました。ribbonさんの曲が好きなので、多分実現はちょっと出来ないと思うんですけど、わがまま言っちゃうとribbonさんの曲どれもすきなので、何かコラボできたらなと思います。」

我妻「RYUTistさんの『太陽のシルエット』っていうのがありまして、あれハコムスのポーズみたいなのが凄く出てくるんですよ。ライブ映像とかを見ていると、もの凄い私信を受けてるんですよ。私信受けてばっかりじゃ申し訳ないから、なんならステージにたって一緒にやりたい。でもコラボは好きなんですけど、やる度に相手のグループの事が好きになっちゃうので緊張しちゃう。」

以上で、私の取材は終わりです。この後、ぴんちゃんさん、つきりんさんが取材を行いました。
非常に興味深く面白い内容でしたので、それぞれの取材レポートにてご確認ください。

■バックヤード(記念撮影)

 最後に、バックヤードで集合写真の記念撮影をさせて頂きました。
 忙しい中、密着取材をさせて頂き、メンバーの皆様、スタッフの皆様、誠に有難うございました。

 壁はほとんどサインで埋まっており、書くスペースも無くなりつつあると思われるカルチャーズ劇場。ガラス扉に燦然と輝く渡辺美奈代様のサインがありました。ここに書けるとはさすがレジェンドアイドルと思いました。


 前回の宝くじライブでAKIBAカルチャーズ劇場の壁を見た時、まだ3期生・4期生のサインは書かれておらず、少し切ない気持ちにもなりました。この劇場をホームとして活動しているにも関わらず、加入したばかりの4期生は仕方無いにしても、3期生のサインも無いのですかと。まだどこかで正式なメンバーにはなりきれていないそのような扱いなのだろうかなど、色々と考えてしまいました。

 しかし、今回、卒業メンバー達の名前とともに3期生、4期生のサインもこの壁に刻まれている事を、実際に自分の目で確認する事ができました。ハコムスの歴史が繋がった、そんな風にも思えました。


■あとがき

 おとももみ。(ちょっと言ってみたかっただけです)。
 今回、本番直前のリハーサルで「ありがとう!おともだち。」を歌い終えた後、リーダーが涙を流しながら後輩に語る光景は、冷静に振り返ってみても異様な光景でした。

 本日のライブテーマは「ハコムスの歴史」。我妻さんもこれまでの事、今後の事を考えながらの公演になったのだと思います。オリジナルメンバーが次々と卒業し、鉄戸さんが学業による休業期間に入った今、ハコムスの全ての歴史を知りそれらを後輩に伝えられるメンバーは我妻さんのみ。
 我妻さんの目からみて、後輩メンバーはカバー曲を歌うという事の重みにまで考えが至っていない、そんな風に映ったようでした。このままでは卒業なんて考えられないと流した涙を、後輩メンバー達はどう受け止めたのか、今後の彼女達が気になります。

 そもそも「ありがとう!おともだち。」とはハコムスにとって一体どういう曲だったのか。ハコムスが初めてこの曲を歌ったのは、アイドルネッサンスさんと2マンライブを行った際の一番最後に、コラボ曲として14人で披露した時の事でした。アイドルネッサンスさんは、古今の名曲をカバーする「名曲ルネッサンス」をテーマとするグループ。アプローチや表現方法の違いはあれど、カバー曲をメインに活動するという点において志は同じです。

 当時は夏に新人公演で競い合ったグループが一日限定でコラボ曲として歌った特別な曲という認識でした。しかし、2015年3月ハコムス定期公演の一番最後に、この曲が再び披露されました。ハコムスが初期メンバー7人のみでの活動を終え、第一章の幕を降ろす際に歌った曲です。Berryz工房さんやファンにとって当然大切な曲であると思いますが、ハコムスにとっても大切な曲となりました。

 主に80年代、90年代の曲をカバーするハコムスにとって、年代が近いBerryz工房の曲は特殊な位置付けにあるといえます。カバーした事により色々なファンの声もより多く聴こえてきた事と思います。アイドル活動をする上で、次第にハロープロジェクト、特にBerryz工房を好きになった我妻さんにとって、好きだからこそファンだからこそ、自分がカバーしていいのかという感情も常に併せ持っているように感じられます。大切な曲をカバーするにあたり、満足のいく仕上がりにならなかった事から、今回のリハーサルのような事になったのかと思います。

 ハコムスの活動において、80年代90年代のアイドルの名曲をカバーし癒しと安らぎ、そしてトキメキを届けるというコンセプトは今後も変わらないと思います。ハコムスはもう3年以上続いている立派なグループです。今後もメンバーが追加され第何章という呼ばれ方をし、カバー曲等も引き継がれていくかと思われますが、先輩メンバーの意志が後輩に受け継がれないような事になれば、仮にグループは続いたとしても、本質的な意味では歴史は途絶えてしまう事になるのかなと感じました。
 我妻さんの想いが後輩に伝わり、ハコムスの歴史がこれからも繋がっていきますように。